2007年6月3日日曜日

今年初の沢登り、川苔谷逆川へ




これまでのアウトドア・ライフの中で、一番時間をかけてきて、一番気に入っているスポーツが沢登りだ。
道がない谷を、地下足袋・わらじ(今ではフエルトソールの渓流たび)でひたひたと登っていく。滝があればよじり、登れなければ巻き、釜があればへつり、時間があれば竿を出し……と思い思いのルート、思い思いの登り方で上流部を目指す、山登りの一つのバリエーション。
特に楽しいのは、夏の長期遠征の沢登り。テン場で岩魚を釣り、釣った岩魚を焚き火で焼きながら酒を飲むのは最高だ。普通の尾根歩きでは味わえない究極のアウトドアライフを満喫できる遊びだと言えるだろう。
若い頃は、ハーケン、ザイル、ハンマーなどを持って、少々危険な沢にも行ったものだが、今ではガイドブックの1級(6級まであり一番優しいのが1級)が、精一杯。それでも落ちたら死ぬところが1〜2カ所あるから気を抜けない。
5月の中旬、今年初めての沢登りに、大学時代の山仲間3人(私も入れて4人)で奥多摩・川苔谷逆川に出かけた。何年か前1度行っており、美しく比較的易しい沢だ。
9時過ぎに奥多摩集合。バスで川乗橋まで行き、林道を少々歩き入渓。天気が良くて新緑がまぶしく気持ちがいいが、水は結構冷たい。以前は全行程楽勝だったという記憶だったが、初っぱなの2段10メートルの滝は直登できず左岸を高巻く。15メートルほどノーザイルでルンゼを上がり、左に木の枝を持ってトラバースするのだが、これが怖い。多分落ちたら死にます。次回来るときはザイルを出してきちんと確保せねば。
その後は快調に遡行を続ける。つっぱりで登る滝や、ナメ滝など、色々な種類の小滝をやっつけていく。安全で小さな滝は登っていて楽しい。最後の大滝は登れそうだが微妙に怖い。そこで直登はせず、下部でザイルワークの練習のみする。すると、後から40代くらいの単独行者がすたすたと一人で登っていったのには驚いた。技術と根性がすわっている。しかし、単独行で墜落したらアウトだぜ。
川苔山は目指さず、鳩ノ巣に16時下山。いつもの温泉で湯につかり、ビールと山菜と鮎と蕎麦で反省会をして家路に着いた。
沢登りは普通の登山よりも全体運動なので、筋肉痛を恐れていたが、案の定月曜夜から発症、週後半まで続いた。中年は辛い。